第220回『組織を活性化していく人材の“基本”姿勢』



<今日のポイント>

 仕事を通じてお役立ちしていくには、人が前向きに動くということが必須になります。

 不平不満ばかりで活動が後ろ向きな組織では、業績向上は果たしていけないばかりでなく、前向きな人の心の火も消していきます。

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 コト視点の価値づくりで、価値にフォーカスした施策にすることができても、それを行動に落し込まなければ絵に描いた餅で終わってしまいます。

 人の姿勢というのは、過去の思考習慣によって形成され、好ましくない思考のクセによって好ましくない行動を生みだします。

 今回のコラムでは、社内教育で必要なことは言うまでもありませんが、自分自身を動かしていく上でも大切で“基本”となる2つのポイントを書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 上手くいかないことに言い訳をする・都合の悪いことを人のせいにする・評論はするが問題解決の提案はしない・やらされ感で仕事をする・・・・

 このような好ましくない姿勢というのは、組織の中に伝染していきます。

 影響力のある人が、普段から日常会話で愚痴や悪口を言うというのは、単なる会話ではなく相手に対する間違った教育をしているのと同じことです。

 家庭であれば、親の会話が子供への教育になっています。

 社内教育とは、時間を作ってみんなで学ぶ研修やOJTで教えることだけではありません。

 実は、組織で日常から行われている会話や行動というものの方が、教育としては影響力の大きいものになっていきます。

 当たり前のことですが、何気ない会話によって発せられる言葉はメッセージとして周囲に届いていきます。

 表情や態度というものも、周囲に影響として届いていきます。

 時間を作った教育の場面よりも、それ以外の会話や行動というものの方が圧倒的に時間が多いのは明らかです。



 企業のお役立ちというのは、社会の変化と共に当然の如く変化を求められます。

 仕事というのは、自社がお役立ちしていく為に変化し続けることが当たり前で、その変化は積極的で前向きな姿勢がなければ生みだしていけなくなります。

 困難や苦難が起こる度に、自己都合で他者責任の姿勢、やらされ感を感じながら働いている姿勢でいると、常に苦痛を感じるので不平不満やストレスを感じて仕事をすることになります。


 そこで、教育をする前に身につけるべき“基本”となる姿勢が2つあります。

 あくまでも“基本”の姿勢なので、ステップアップしていくには様々な考え方や知識を学ぶことになりますが、出発点になる“基本”の姿勢が後ろ向きであれば、すべてにおいて後ろ向きの影響が出てしまいます。


 “基本”となる2つの姿勢とは、

①自己責任

②自己決意

 とういものです。

 気をつけて頂きたいのは、言葉を知っているからといって自己責任と自己決意の姿勢ができているとはかぎりません。

 誰々のためにと言いながら、自分の欲求を満たすコトが目的になっていることがあります。

 お客様のためと言いながら、自社の都合を優先していることがあります。

 自己責任と言いながら、人を責めていることもあります。


 本当に自己責任と自己決意が出来ているときは、自分の気持ちが前向きで発展的なことを考え、スッキリとした気持ちで「やるぞ!」という心の状態になっていけます。

 この2つの姿勢は火種人材という弊社のカリキュラムの中のもので、自ら燃えて人の心にやる気の火を灯す人材の基本姿勢になります。



 一つずつ説明していきます。

①自己責任

 自己責任の反対は他者責任の姿勢になります。

 他者責任の姿勢は、自分に不都合なことがあると他の人のせいにしたり、自分が失敗したときに教え方が悪いなどの反応をしたりするものです。

 自分を守るという本能から、不平不満に対して自分ではなく周囲に矛先を向ける姿勢になるので、一時は逃れられて満たされるかもしれませんが、不平不満の種は無くなりません。

 学校の先生の教え方が悪いと他者責任にしていても、自分の問題は解決しないというものです。

 自己責任の姿勢は、問題解決や未来創造の土台となる姿勢です。

 部下が育たないというのを部下のせいにするのではなく、自分の責任と考えるからこそ『どう工夫していくか』という未来創造の発想をしていけます。

 会社が〇〇してくれないという不平不満を、自己責任で自分の問題や課題として捉えるからこそ、自分の立場で取組めることを考えていけます。

 自己責任の姿勢で捉えることで、問題解決や未来創造の思考になるので、不平不満という状態の中から脱していき、積極的に物事を捉えていくことができます。

 日常の会話や会議の場で全員が自己責任の姿勢であれば、建設的な話し合いの場になっていきます。

 だれかが他者責任の姿勢で不平不満を言ったとき、「自分だったらどう考えるか?」という投げかけができる人材になります。

 他者責任の姿勢の中に生きると苦しくなります。

 自己責任の姿勢の中に生きると前向きになれます。

 自己責任の姿勢だからこそ、自己肯定感が高まっていきます。

②自己決意

 自己決意の反対は他者強制です。

 他者強制は、やらされ感を感じている状態の時です。

 やらされ感を感じながら嫌々する仕事はストレスを感じます。

 しかし、自分の都合の良いことばかりや好きなことばかりやれるわけではないので、自己決意の姿勢を知らなければ、仕事も世の中やらされ感だらけになります。

 やらされ感が積り積もってくるとストレスを発散するために(自己防衛本能)、自分勝手な自己中の考え方を生みだします。

 何でこんなことしなければいけないんだ!

 そう言って平気でルールを破る人はやらされ感の中に生きている可能性があります。

 外に一歩出れば社会としてのルールや決め事が沢山あります。

 会社に行けば、会社のルールや決め事があります。

 他者強制でやらされ感の中にいると、仕事も生きることも辛くなります。

 前向きに仕事をする状態にはなれません。

 自己決意とは、「やるぞ!」と気合を入れて開き直ってやる方法もありますが、やらされ感を感じるものを、リフレ―ミング(思考の枠組みを変えて、別の枠組みで意味づけし直す)して意味づけを変える方法が継続するには有効です。

 気合でやる方法は、その時はテンションが上がっているのでやれるのですが、意味づけが曖昧だとテンションが下がればやらなくなります。

 多くの研修で、2~3日は続けられるが元に戻ってしまうというのは、その時にテンションが上がっているだけということもあります。


 他者強制を自己決意にする例えですが、自分の仕事があるときに頼まれごとをされると、『瞬間的に時間を奪われる=損をする』と思うので嫌な気持ちになったりします。

 上司の命令なので断れないのですが、どうせやるなら嫌々やっていても仕方ありません。

 そこで、自己決意の姿勢に変えるには、『頼まれごとをやることで、自分のスキルがどんどん上がる!』などの意味づけにします。


 そして、この意味づけを有効にする行動ルールを自分で決めます。

 頼まれごとは常に「ハイ!」と明るく返事をするという行動などです。

 ちなみに、何でも言われたことをやればいいという単純なものでは無く、返事をした後に「急ぎでこの仕事を何時までに終わらせる必要があるのですが、その後でも間に合いますか?」など、実際に仕事を進める方法を上司と打合せすることになります。

 いずれにしても、やらされ感を感じてしまうものは、意味づけを変えて自分の決め事にしてしまう姿勢が習慣になれば、どんどん積極的に取組む姿勢も高まります。


 自己決意で意味づけを変えるときは、コト視点の価値づくりで行う価値の明確化も有効です。

 自分にとってどんな価値があるのかを価値視点で考えてみると、ゴミ拾い一つでも大きな魅力につながる価値があります。




 他者責任と他者強制の中に生きていると、好きなコト以外は全て面白くないことばかりになっていきます。

 思考習慣と感情習慣になっているので、自分では好ましくない思考をしているとも、好ましくない感情になっているとも気付けなくなります。

 自己責任と自己決意の中に生きていると、前向きな思考とスッキリした感情が起こることに気付けていけます。

 これも思考習慣と感情習慣にしてけるものなので、方法さえ知ってれば後ろ向きになったときに戻ることが可能になります。


 人が動かない、人が積極的にならない、人が主体的にならない・・・・・

 この“基本”となる2つの姿勢を組織に定着させていくことで、「今までの苦労は何だったのか?」と思えるほど効果が高いものです。

 もちろん、“基本”なので身につけていくべきことは沢山ありますが、この姿勢が出発点になっているのか、他人事でやらされ感が出発点になっているのかでは、結果が異なることは想像する必要もないと思います。

 想像したものを創造する力とは、答えの無い時代に答えを生み出す力とも言えます。

 後ろ向きな姿勢ではこの力は発揮していけませんが、誰でも本来は持っている力です。

 特別な人が持っているものではないので、再現性のある方法さえ分かれば習慣にしていけるものです。

 この習慣を活用して、多くの知識を知恵に変えて創造していく。

 組織を活性化して強い会社を作っていく土台の教育です。




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