第247回『コト消費の差別化価値を生み出すポイント』



<今日のポイント>

 お客様が期待しているコトは、商品やサービスの説明ではありません。

 その商品やサービスによって得られる体験価値に期待しています。

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 モノ消費も、行きつくところはコト消費につながります。

 あるコトを実現するためにモノやサービスを必要としています。

 今回のコラムでは、コト消費における差別化価値を自社で生み出すためのポイントを書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 自転車というモノが必要なのは、速く目的地にたどり着きたいからです。

 タクシーというサービスが必要なのは、移動時間の短くしたいからです。

 遊園地が必要なのは、そこでしか体験できない楽しさや嬉しさというコトがあるから。

 私たちも同様ですが、お客様は自分にとって必要なコトに対して、モノやサービスを利用します。


 自社の商品やサービスを、他社よりも評価して頂くには、大前提として商品やサービスの性能や技術を磨いていくというのは重要なポイントです。

 これは【QPS】という、Q(クオリティ)・P(プライス)・S(サービス+その他全て)のバランスになります。

 QPSによるコト消費の差別化価値で自社を選んで頂くための活動になります。


 あるモノを買ったらすぐに壊れてしまったという体験があります。

 マイナスの体験価値になるので、企業としてはすぐに壊れないようにQ(クオリティ)を高めていきます。

 しかし、Q(クオリティ)を高めていくが、P(プライス)は変えない努力をするか、P(プライス)を上げるためには、メリットのある体験価値を高める必要があります。


 機能は何を目的としているのか?

 ここが今日のコラムのポイントになります。


 ロングセラーとなっているアキレスの瞬足。

 左回りのトラックで靴が滑らないように、左右非対称性ソールになっています。

 左右の靴のどちらも、左回りのときにグリップが効くような構造です。

 ただ、そのような機能を説明しても、「へえ~」としかなりません。

 確かに左回りのトラックを走りやすいというイメージは湧きますが、それ以上に欲しくなるような価値を感じません。


 そこで、伝えるイメージを変えるために必要なのが、お客様に提供するコンセプトになります。

 瞬足は、【速い子はより速く!苦手な子には夢を!】という、運動会の徒競走でのイメージを提供しています。

 子供の靴に関して、購入の決定をするのは親です。

 足の速い子供はもっと速く走りたいというウォンツがあります。

 苦手な子は徒競走が嫌いというか、運動会が憂鬱になってしまいます。

 瞬足というモノを手に入れることで、速い子にも遅い子にも価値があるというコンセプトです。

 これが、同業他社との差別化価値になっています。


 弊社がご提供している“コト視点の価値づくり”で、価値づくりの4ステップ思考技術の出発点を、【提供コンセプト】というものにしている理由でもあります。

 パチンコ店のクライアント様が多いのですが、台とお客様をつなげるためには、お客様が「面白そう・楽しそう」などの期待感を感じてもらう必要があります。

 この「面白そう・楽しそう」というのも、提供コンセプトになります。

 台の説明をするときに、「面白そう」になるためのお客様にとっての価値を伝えることをアイデア立案していくことになります。


 家族旅行に行く場合も、家族旅行のコンセプトは重要になります。

 このコンセプトを全員で共有して、コンセプトの実現のためのルールを作っておかないと、コンセプトからずれた結果になる可能性があります。

 家族旅行は、目的地に行って帰ってくることが目的ではないと思います。

 家族で楽しい思い出というコト消費をするためです。

 「みんなが楽しい」というコンセプトであれば、そうなるための行動や決め事を少しだけ決めて出発する。

 普段とは違う場所に行くと、意見の食い違いや買い物が長いなど・・・ケンカのネタが沢山あります。


 コト消費を良いものにするためのポイントであるコンセプト。

 日常でも活用できるものです。

 今ある商品やサービスでも、コンセプトを変えることで同じモノでも別のコト消費で活用できる工夫が出来ます。

 お客様にとっての価値ある体験。

 提供コンセプトから考えていくことで、差別化価値となるアイデアが広がっていきます。 

 そして、お客様にとって嬉しいにつながる体験価値が提供していけます。