第257回『お客様の体験ストーリーを描く思考習慣』



<今日のポイント>

 お客様が自店の中で体験するストーリーが描けるからこそ、価値ある体験を届けていけます。

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 どんなに優れた施策であったとしても、お客様に“価値ある体験”として感じて頂けないものは単なる施策で終わってしまいます。

 今回のコラムでは、お客様の体験ストーリーの描き方と、それを価値あるものにする基本的な視点を書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 私が10年ほど前に作成した、お客様の体験ストーリーを描く“8コマストーリー”というものがあります。

 今は進化させて、お客様に8コマストーリーそのものはお伝えしていませんが、お客様の体験ストーリーを描くには有効なものになります。

 子供に学校で自分が取るべき行動を教えるときなどは、やはり8コマストーリーの方が教えやすいものになりますが。

 8コマストーリーに関しては、以前紹介して頂いたサイトがあるのでそちらをご覧ください。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130429/349243/


 8コマのステップでお客様の体験ストーリーを描くだけでなく、自分の目標達成ステップも描けるものです。

 これとは別に、進化させたお客様の体験ストーリーは、お店でのさまざまな体験にしっかりと【価値】を加えたものになります。



 体験ストーリーを描く範囲は、基本的にはお店への来店から退店するまでを描きますが、場合によってはお客様が『家にいるとき~家に帰るまで』の、お客様の一日のストーリーを描くこともあります。

 販促物の作成においては、その販促物を見る体験によって何かしらの価値を感じないと行動に移りません。

 販促物でどんな体験価値を想像できるかがカギになるので、この場合はチラシを見ている風景のストーリーから描くことになります。


 美容室に行った奥さんであれば、家に帰ってからのご主人との会話などの体験までを幸せなものとして描いて、お店として何ができるかを描きます。

 お土産屋さんであれば、お土産を受け取った人が価値ある体験になるストーリーまで想像するからこそ、それを実現する商品の提供方法を考えられます。

 いろんなメリットがある体験ストーリー。

 お店の中での体験ストーリーを価値あるものにするには、大切なポイントがあります。

 ①退店時のお客様の気持ちを言葉にする

 ②来店前のお客様の気持ちを言葉にする

 ③来店から退店までの流れを、お客様視点の体験で描く

 ④来店から退店までのお客様ストーリーそれぞれに、なって欲しい気持ちを言葉にする。

 ⑤来店から退店までのお客様ストーリーそれぞれに、なって欲しい気持ちになるための価値を言葉にする。

 “コト視点の価値づくり”4ステップ思考技術を店内での体験ストーリーとして描くために活用する方法です。

 “コト視点の価値づくり”4ステップ思考技術とは、

1.提供コンセプト(お客様になって欲しい気持ち)

2.お客様の体験(コンセプトの気持ちになる体験)

3.お客様にとっての価値(体験から得られる価値)

4.具体的な取組み(体験価値を届けてお客様がコンセプトの気持ちになる体験ストーリーを実現するための取組み)


 先述した大切なポイントとは、体験をストーリーとして考えるだけでなく、必ずお客様の気持ちを言葉として描いていくことです。


 そして、日常から思考習慣にしていく視点は、

 「明るい挨拶をしよう」

 という取組みの指導をする場合でも、

 「お客様が明るい挨拶で気持ちがいいね」

 という挨拶をしましょうと指導する視点です。


 もちろん、この明るい挨拶を受けたお客様は、何かしらの価値を受け取っているので気分や気持ちが『いいね』になります。

 よって、お客様の体験ストーリーを考えるときは、その体験によって得られる価値と気持ちがセットにならないと、良いストーリーが描けなくなります。


 子供が友達とケンカした時に、

 「相手はどんな気持ちだと思う?」

 「自分はどんな気持ちになった?」

 そんなことを聞くと思います。


 お客様の気持ちを想像するからこそ、価値ある体験とういストーリーが描けます。

 お店の中で、いろんな価値ある体験をして頂くアイデアも沢山生まれてきます。

 ちょっとした挨拶も、価値ある体験の挨拶に変えていけます。