第263回『差別化の武器を増やす“コト視点の価値づくり”』



<今日のポイント>

 お客様にとって価値あるコトを提案し続ける姿勢こそ、差別化の武器を増やすことができます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 お客様にとって価値ある体験につながる提案が、気付いていない価値であればモノの売れ方が変わります。

 今回のコラムでは、“コト視点の価値づくり”でモノやサービスを売る差別化の方法を書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ランチェスター戦略で弱者逆転を目指すには、差別化戦略弱者の五大戦法を駆使します。

 モノ余りの時代はモノやサービスを売る為に需要喚起する方法が必須です。

 お客様が気付いていないコトの視点で、価値を新たに提案していくことが有効です。

 差別化戦略というのは、お客様に選ばれるために、お客様にとって他社よりも価値を感じることを提供して実践していくものになります。


 先日、パチンコ業界の方々との懇親会で同じテーブルの方と意見交換する機会がありました。

 その内容は、

 「パチンコ店は接客でお客様が増えるか?」

 というものです。

 そのテーブルにいた方々は、基本的に『増える』という答えをお持ちでした。


 この答えは、単純に増えるか増えないかの白黒では答えられませんが、皆さんの意見は基本的に表現は違えども同じ考え方でした。

 私は昔から一貫して『増える』という結論です。

 少し私の意見を伝えさせて頂きました。

 そもそも論として、接客で何をするのかという目的が違えば、接客でお客様を増やせない、単なる形だけの『不快にさせない』ものにしかなりません。

 私の根本的な接客に対する考え方は、接客スタッフではなく、“営業スタッフ”という視点で、売上を上げるための役割です。

 お客様への応対が目的ではなく、その接客を通じてリピートのお客様や新規のお客様をどのようにファンにしていくかです。

 当たり前の話ですが、アパレルショップのスタッフは営業スタッフで、個人売上がスタッフのレベルによって違います。

 家電量販店のスタッフも営業スタッフで、売れる人もいればそうでない人もいます。

 パチンコ店においては、競合他店と同じパチンコやスロット台を置いていても、お客様に自店の台とつながってもうらうための価値提案をしていく営業スタッフです。

 既にお店の常連のお客様に対して、お客様が嬉しくなる接客は少なからずともリピートの営業活動にはなりますが、それだけでは増やす活動が不足しています。

 知らない台でも、お客様がどのような体験価値を得られるのかを提案することで、別の台とのつながりができていきます。

 新規のお客様であれば、他店よりもこのお店が良いと思ってもらえる体験価値を提供する必要があります。

 その際、商品やサービス(パチンコ店であれば自店の台)とつながらなければ、別のお店に行ってしまう可能性があります。

 何も良い体験が無ければ、記憶にも残りません。


 少し長くなりましたが、接客を営業スタッフという役割にすることで、接客でお客様を増やせるということになります。

 これは考え方や理論でなく、私がコンサルタントをやる前からランチェスター戦略の五大戦法の一つである接近戦で提案営業をしてきて『増やした』実績からの考え方です。


 ここまでの内容に、今日のテーマの『差別化の武器を増やす“コト視点の価値づくり”』の方法を書いております。

 スーパーの商品でも、最近は普通の食べ方だけでなく、面白い食べ方や便利な食べ方など、“コト視点の価値づくり”の提案をしています。

 お客様が別の体験と価値を感じるから、今までは買わなかった商品を買うという需要喚起の方法です。

 モノの良さという価値ではなく、そのモノを通じてどんな体験と価値を得られるのかというのが“コト視点の価値づくり”の考え方です。

 この方法を実践できるスタッフは、お客様が買いたくなる、利用したくなる提案営業ができます。

 これは自店を選んで頂くための差別化された武器になります。

 パチンコ店であれば、台を置いておくだけというのは、スーパーによく分からない商品が置いてあるだけというのと同じことです。

 包丁の実演販売なども、家でその包丁を使うときの体験価値(コト視点の価値)を伝えて販売につなげます。

 ランチェスター戦略の五大戦法を活用するときに、どのように差別化をしていくかを“コト視点の価値づくり”で考えると、強者が面倒でやりたくないことや、すぐにはやれないことでの差別化の武器が増やせます。

 お客様が気付いていない、新たなコト視点での価値提案は、売れない時代に需要喚起するものになります。


 今日の最後にちょっとした事例を。

 ロングセラーの永谷園のお茶づけ。

 サイトにアレンジレシピがたくさん載ってます。

 「おいしそう」「面白そう」という、お茶づけによる楽しい体験価値を感じます。

 その気持ちになる価値提案だからこそ、買うという行動(需要喚起)につながります。